「文具店は夜開く」-ぷんぷく堂-

きょうご紹介するのは、夜7時から開店する不思議な文具店さん「ぷんぷく堂」さんです。

八幡5丁目(桜が美しい真間川の近くです)にお店をオープンし、3年が経ちました。

新聞やラジオにも取り上げられる、個性際立つ文具店です。

順にご紹介していきましょう…

・ぷんぷく堂HP⇒ http://www.punpukudo.jp/

・ぷんぷく堂Facebookページ⇒ https://www.facebook.com/punpukudo

・住所 市川市八幡5-6-29

・営業時間 月・火・木・金・土 19:00~22:00 第1日曜・祝日 12:00~19:00

 

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日が沈み、あたりが暗くなるとお店から優しい光が漏れ始めます。

夜7時にオープン。

一見するとおしゃれな雑貨屋さん、とても文具店さんに見えません…

まずは中に入ってみましょう。

 

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店主の櫻井有紀さんです。

高校時代からリングノートが好きで、文房具にはご興味があったそうですが、本格的にはまったのは4~5年前。

今は倒産して製造されていない「ヨット鉛筆」の収集に夢中になります。

そして3年前、お子さんが高校を卒業したのをきっかけに、文具店を開くことを決めました。

 

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櫻井さんがお店を開くきっかけとなった「yacht(ヨット)鉛筆」です。

ヨット鉛筆を製造していた東洋文具鉛筆製作所はみなさんもご存知の三菱やトンボと並ぶ鉛筆メーカーでした。

しかし、昭和42年に倒産。現在は製造されていない鉛筆です。

たまたまヤフーオークションで見かけた「ヨット鉛筆」、櫻井さんはすぐにこのグリーンとピンクの色に魅せられます。

ぷんぷく堂開店後に、ヨット鉛筆の白いラインは職人さんがフリーハンドで入れたものだと知り、さらに愛着が増したそうです。

 

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昔はお店で実際に手にとって鉛筆の握り心地を確かめられましたが、今はなかなかできなくなりました。

「手で触れて探して欲しい」、櫻井さんのこだわりです。

実際に手で触れられるようなディスプレイになっています。

店内で文具を手に取りながら、茶色い髪の学生さんらしき女性2人組がこうおっしゃったそうです。

「花を摘むみたいだね」

 

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お店の中にはたくさんの引き出しがあります。

なんと商品が引き出しの中に隠れています。

そっと引き出しを引いてみると… OYAZIが出てきました。

 

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最近人気のある糸綴じノート。

糸綴じノートも櫻井さんが開店当初からこだわってきた商品です。

よーくご覧頂くと… どこかで見た可愛らしいクマやネズミのイラストが。

 

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櫻井さんは「こんな文具があったらいいな」と思ったら、ネタ帳に書き込んでいるそうです。

そんなネタ帳から形になったぷんぷく堂オリジナルの商品もあります。

たとえば手前の「半分鉛筆」。

大人が使うペンケースは小さく、普通の鉛筆は入らない…

大人はたいていキャップをつけて鉛筆を使うので、短くても困らない。

そこで出来たのがこの「半分鉛筆」。

ただしメーカーさんに作ってもらうのには苦労なさったそうです。

通常鉛筆の製造は何万本という単位で作ります。

だけどさすがにそんな大量にさばけません。

何とか無理をお願いして、500本という極めて小さい単位で作ってくださったそうです。

 

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「ぷんぷく堂」という名前、実は今の文具店のために付けられたものではないのです。

14年前、店主の櫻井さんが個人でがま口を販売するために使い始めた屋号なのです。

櫻井さんが広告代理店勤務時代に同僚だったコピーライターさんが「ぷんぷく堂」という屋号を考えてくれたそうですが、なぜ「ぷんぷく堂」なのかは実はよくわからないそうです。

「ぷんぷく堂」… 今の文具店のために付けられた名前ではないのに、今の文具店の雰囲気にぴったりなのが不思議です。

ウキウキ、ワクワクがいっぱいの文具店です。

ぜひ足を運んで「触れる楽しみ、探す楽しみ」を味わってみてください。

 

【地図】